夫婦杉跡のすぐ近くに山側に突出した巾2.32mの藍閃片岩の生育している「あらかし」の木が,徳島市の天然記念物(植物)(但し,文化財指定はされていない)である「石割樫」である。
注:数値は昭和45年時点
植物の根によって岩石をせり割り,破壊し,更に風化さす典型的な標本として学術的に貴重なものであるが,南面の枝は他の木に圧迫されて枯死してゐる。岩の間に生長すると悪条件のため樹勢もあまり旺盛ではない。何等かの保護を加える必要がある。
阿波学会編(S.45)『総合学術調査報告 徳島 郷土研究発表会紀要 第 15 号』徳島県立図書館