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最終更新日:2680/04/18

石割樫(いしわり がし)


 夫婦杉跡のすぐ近くに山側に突出した巾2.32mの藍閃片岩の生育している「あらかし」の木が,徳島市の天然記念物(植物)(但し,文化財指定はされていない)である「石割樫」である。

石割樫_全景
苔に覆はれた岩に割れ目をつくり逞しく生きる樫(令和元年08月02日撮影)
  • 樹種 粗樫(あらかし) 学名 Quercus glanca Thunberg
  • 周囲 (岩の上面より目通り) 1.61 m
  • 高さ (岩の上面より) 約 10 m
  • 樹齢 約200年(あるいはその困難な環境からみれば,300年ぐらいを経たものか)
  • 岩割れ目 上部 16 cm 下部 8 cm

注:数値は昭和45年時点

植物の根によって岩石をせり割り,破壊し,更に風化さす典型的な標本として学術的に貴重なものであるが,南面の枝は他の木に圧迫されて枯死してゐる。岩の間に生長すると悪条件のため樹勢もあまり旺盛ではない。何等かの保護を加える必要がある。


参考文献

阿波学会編(S.45)『総合学術調査報告 徳島 郷土研究発表会紀要 第 15 号』徳島県立図書館